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二極化ってなんなの?
「二極化」という言葉、聞いたことがありませんか? それはひらたく言えば、この世界が真っ二つにわかれて、心(魂)に従った生き方(「こうしたい!」)の世界と、思考に従った生き方(「こうすべき!」)とで極化されるという考え。ここで中心となるのは、「なにを(what)」よりも「どう(how)」をシフトすることで、自然と現実(「なにを(what)」)が変わるというもの。二極化の波を上手に乗って心に従った生き方にシフトすると、山あり谷ありな人生が「ぜんぶ楽しくってバラ色なことしか起こらない!」というよりも、「ぜんぶ楽しんでやる」うちに、気づけば「楽しい人生になっていく」という感じです。
このように、意識の段階で体験される世界が変わるというのは、今に始まって語られることではありません。「不幸なのは、無知と執着のため。それを手放せば自由になる」というブッダの教えに始まり、インテルグラル思想の提唱者ケン・ウイルバーも語るところ。そこから世界を2つに極化し、例えばスピリチュアル・カウンセラーの並木良和さんは、「目覚め」の世界と、「眠り」の世界という言葉で説明しています。しかもこの二つの世界をわける門が、来年の冬至(2021年12月21日)に完全に閉まって、それぞれの世界の人たちが接点を持てなくなるというからスピリチュアル界隈の人たちがザワついています。
意識の段階で現実が変わる。E = mc2
意識が現実を作っている。このことを語るうえで外せないのは、天才物理学者のアインシュタインが発表した公式E = mc2です。この公式では、この世界のものはすべて物質でありながら、エネルギーだと説明できます。つまり、道端の石ころも、「アホゥ」と泣き叫ぶカラスも(「アホゥ」という鳴き声も)、今手にしているスマホやPCも、エネルギー。「ダイエットしなきゃ」と重ったるくて、ストレッチしたら泣けるほど硬い、固定して見える私たちの肉体も、エネルギー。目に見えないけど、「ムカッ」と思って放たれたその感情もぜんぶ、揺れ動くエネルギーなのです。つまり目に見えるものも見えないものも同じ土俵にあります。
私たちの個性は、エネルギーの個性とも言えます。物質の最小単位である素粒子という粒(でありエネルギー)が揺れ動く速度が、石ころと私たちという見え方や在り方の違いを生みます。体験できるエネルギーには、自分を軸として幅があり、その範囲内でやれること、出会う人が決まります。この範囲が次元とか波動域とか言われるものです。
関わっている人や面白いと読んでいる本、観ている動画から、だいたい今の自分の意識状態、エネルギーレベルが把握できます。もっといえば、それらとの体験から、どういう想いが湧いてくるのか。ぜんぶ自分自身を映す鏡なのです。数か月前には夢中だったことにまったく興味が無くなったのは意識の段階が変わったから。逆に昔読んでパッとしないと思った本が今になってグッときたのは、エネルギーレベルが一致したから。今も昔も心がこの本の言葉が響くなら、その作品が持つエネルギーの幅が広いしるしです。影響力が大きいものは、エネルギーの幅も大きいのです。
そこで、「こうしたい!」世界を体験したい場合は、そういう意識になれるものにできるだけ触れるといいです。そうしていくと、必ず「こうすべき!」という感情が現れるものですが、「そうはいっても、こうできない」自分や、「こうしてほしい」けどやってくれない他の人を赦していくことで、目覚め(「こうしたい!」)側の極に乗りやすくなります。自分のエネルギーの幅が広がるからです。
二極化の道しるべ「こうしたい!」をガイドするハイヤーセルフ。
とはいえ、「こうしたい!」がわからないというのは、私たちの普遍的な悩み。「こうすべき!」がのさばる世界が当たり前になるうち、「私ごとの“こうしたい!”なんて…」と脇に追いやった挙げ句、どこにしまったのかわからないヘソクリ状態になっているのです。そこで強い味方になって、ガイドしてくれるのがハイヤーセルフ(Higher Self)です。
ハイヤーセルフとは文字どおり、“高次の自分”のこと。高い意識レベルに在る自分のことです。その視野は広くて深くて、木よりも森を見る力がある。深い勇気を与えてくれて、私たちをつながりや温かさ、愛へと向かわせてくれます。それすなわち、不安や恐れとはまったく逆の意識状態。「生きているだけで丸儲けですやん」という心持ちです。
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私たちは全員、魂が設定してきた「これを学ぼう!」「体験しよう!」というザックリした青写真を持って生まれてきます。質量が違う魂と肉体では、存在できる世界が異なります。つまり私たちは、肉体があることでしか味わえない、物理レベルの学びをあえて体験しにきたのです。
例えば「英語をマスターしたい」という思いは、それを頭に浮かべた瞬間、願いとしてこの世界に存在します。肉体を持たない魂レベルだと、思った時点で存在して(叶って)います。けれども物理世界では、それが現実になるまでには、私たちが肉体を使って「単語を覚え」てみたり、「アメリカ人の友だちと話し」てみたりするというプロセスが必要になります。叶っている意識状態を物理空間に適合させるためには、願いをいったん物質領域に落とし込むステップがいるのです。
ちなみに恋人ができると語学が上達しやすいよ、というのは、「このあふれんばかりの愛を語りたい!」と夢中になったことで、自ずとハイヤーセルフの意識状態にあるからでしょう。その実、もめ出すと、相手にダメージを十分に与えるインパクトがある、より的確な英語表現をと願っても思い浮かばず、地団駄を踏むことに(そこで、こういう表現はいい気分のときに前もって学習しておくといいです)。
つまりはハイヤーセルフとは、肉体という制限を持つことで、この世のあれこれを楽しむ次元(魂)の私たち。そこでたとえ病気のような不幸が起きても、その体験が「良い」か「悪い」かと裁きはせず、それが「愛に向かう、どんな学びになるか」ということしか興味がありません。そこでは、一歩引いた視点で状況を冷静に見つめ、「必ずうまくいく」「なるようになる」と、人生をゲームのように楽しむような余裕があります。
このハイヤーセルフの意識状態で物事を選び、行動にうつせば、「こうしたい!」の世界が叶っていきます。
一番簡単なハイヤーセルフとの繋がり方。
「こうすべき!」というのはエゴレベルにある思考なので、その声をなるべく緩めるためには瞑想などを取り入れるのもいいでしょう。もっと簡単なのは、お風呂です。ホッと心も体も緩んで安心しているのは、大変ハイヤーセルフの意識に近い状態です。体を緊張させて下を向いているときは、ハイヤーセルフのメッセージを受け入れられないのです。『ドラえもん』のしずかちゃんは、なにげに二極化の最先端を行っているのです。
それ以外も、美術館で美しいものを見て没頭したり、ラブコメや映画を見て心がウキウキしたり、自然の中に身をおいて我を忘れるのもいいでしょう。私には好きな音楽を聴きながら散歩すると書きたいことが思い浮かぶ河原がありますが、そんなふうに自分なりのハイヤーセルフと繋がりやすいやり方やスポットを見つけておくのもオススメ。緩く力を抜いて、ゆったりと物事を見ているときには、いい情報が入ってきます。
そのうえで、物理次元にある私たちは、何かを実現するためには行動をとる必要があります。そこで迷ったときは「こうせねば!」ではなく、「こうしたい!」と、いい気分で行動に移しましょう。そういう気持ちになれないときは無理に動こうとせず、まったく問題とは関係ないことでも、まずはいい気分になれることを積極的にやり続けるといいです。
★Makiwari Radioとして聴くこともできます。