コロンビア大学の成功の科学に学ぶ、結果が出るダイエットの9つの習慣とは?

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お正月休みの暴飲暴食がたたってドキッ、ダイエットしなきゃという人に朗報です。コロンビア大学で成功の科学を研究してきたハルバーソン博士。彼の『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』には心理的に正しい9つの成功法則があって、結果がでるダイエット法にも応用できます。

コロンビア大学の成功の科学に学ぶ、ダイエットを成功させる人の9つの習慣とは?

ハイディ・グラント・ハイバーソン博士によれば、広い分野で成功した人たちは「才能」があったからではなく、「特有の思考や行動パターン」があったからだと断言します。そして、以下の9つの習慣にのっとれば達成できない目標などないといいます。

博士が導き出した目標を達成できる、やり抜く人の法則とは、以下の「9つの習慣」。

今回は、とくにダイエットを例にして、解説していきます。



ダイエットに応用!やり抜く人の「9つの習慣」

1. 目標を明確にする。

「痩せたい」と思うなら、目標は「痩せる」ではなく「5キロ痩せる」とか「◯サイズのパンツが履けるようになる」とか具体的にすることが大切です。

そしてさらに「一口30回かんで食べる」や「お菓子の代わりにフルーツを食べる」など行動目標を具体的にすること。

具体的かつ詳細に自分が達成したいことを考え抜くことで、やり抜く力が身につきます。

2.「if-then(もし○○なら、□□する)」と行動を計画する。

とはいえ目標達成のための行動を継続することは、至難の技ですよね。

そこで心理学では「if-then(もしこうなったら、こうする)プランニング」という対処法があります。意志の力を使わなくても実行できるように自動化させるのです。

それは「いつ」「何を」やるかを、あらかじめ決めておくということ。

たとえば「朝、口に歯ブラシを入れたら必ず10回スクワットする」とか「3階までなら階段を使う」とか「寝ようと目をつぶる前には(or エアコンのスイッチを入れたら)、何があっても腹筋を10回する」とか「月曜日と水曜日は、仕事の前に1時間走って汗を流す」といったように決めておくのです。

そうすると自動化されて、次第に「よしやるぞ!」と気持ちを強く奮い立てなくても実行できるようになるのだとか。

心理学実験でも、普通の目標設定だけでは運動を習慣化できた人が31%だったのに対して、「if-thenプランニング」を用いた人は、その約3倍91%が運動を習慣化できたそうです。

3. 現状と目標までの距離を受けとめ、フィードバックでやる気を保つ。

意志とともに続かないのがやる気…。

ただガムシャラに努力することは続きません。そこで私たちに必要なのがフィードバックです。

どれだけ前進したかを確認できれば行動も見直せるし、やる気を持続させることもできます。

フィードバックを与えてくれる人は、自分で自分をモニタリングするのもよし、信頼できる人、またはその分野で成果を出している人に依頼するのもいいそうです。

思うにパーソナル・トレーナーとは、効果的な方法論を指導するだけでなく有益なフィードバックをくれる存在だから有効なのでしょう。

また、if-thenプラインニングの要領で「2週間経ったら、確認する」などフィードバックの予定も決めておくのがオススメとか。

さらに博士が効果的とするのは、「これから思考」を持つこと。

「2キロ減った」とか「1キロしか減っていない」と、これまでの実績にフォーカスするのではなく、「あと3キロ」と「これから思考」を持つことでモチベーションを保てるそうです。

これは小さなゴールを祝わないということではありません。これまでの努力を労いながらも、やりかけの目標だけにフォーカスしないということ。

フィードバックとこれから思考で、ゴールへのモチベーションを維持しましょう。

4. 地に足のついた「現実的な楽観性」を持つ。

引き寄せの法則や願望実現では、「できる状態」をイメージして味わうことは大切です。

とはいえ、非現実的な楽観主義が目標達成を阻むという心理学者ガブリエル・エッティンゲン博士のダイエット研究があります。

研究によれば、「成功できると思う」と答えた人は「わからない」と答えた人よりも13キロも減量に成功したとか。

さらに興味深いのは「簡単に食べ物の誘惑に勝てる」と答えた人は「そう簡単じゃない」と答えた人に比べて13キロも重いままだったというのです!

望みを明確にして、それが達成されると信念を持つことは大きな力になります。

と同時に、「自分が望むことしか起きない」と考える非現実的な楽観主義では、成功に至るまでの障害や困難を受け入れることができません。

プランAがダメなら、プランB。それもダメならプランCと、抜け道や他のシナリオを持っておくことは、ゴールに向かい続けるためにも大切です。

5. 最初から完璧を目指さない。失敗を恐れるよりも、小さな進歩に目を向ける。

博士はこのようにアドバイスします。

物事のコツをつかむには時間が必要。そして最初は失敗しても当然だと思ってと。

完璧な結果を求めすぎて100じゃないからと、極端に走ってゼロにしてしまわないように注意です。

できるところから始めることを心がけてプロセスを味わいましょう。

また人と自分を比べるのではなく、今の自分と過去の自分を比べることが大切です。

成長が見られない場合は、ステップ2の「if-thenプランニング」に戻りましょう。

6.  どんな能力も定まった才能ではなく、努力で身につけられると信じている。

スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエック博士によれば「成長思考」の人は、「固定思考」の人よりもやり抜く力が強いそうです。

「固定思考」の人とは、失敗したときに「無力な自分はこれをどうすることも出来ない」「やっぱり才能が無いんだ」と考える人です。

対して「成長思考」の人とは、失敗を能力不足ではなく、努力不足として受け止めます。そして「今回のことでなにを学ぶべき?」とポジティブな態度で捉えて乗り越えることができます。

そこで本書の著者ハルバーソン博士は、苦手なことがありますか?と尋ねます。

苦手なことを振り返るだけでなく、そこにおける自分の思い込みを注意深く観察しましょうと。

ここで「固定思考」から「成長思考」にシフトします。

「自分にはどうせ無理」と考えているなら、そこから努力と経験で成長できる、乗り越えられる、上達できることを心に刻みます。

参考:才能よりも「やり抜く力(Grit)」が成功を決める。三日坊主を克服し、レベルアップする法則6つ

7. 意志力を鍛えるが、消耗するほど意志力を使いすぎない。

博士は、意志力と筋力の共通点とは、定期的に刺激を与えることでどんどん強くなることだと断言します。

「if-thenプランニング」で、例えば決めた時間に腹筋し続ける。すると、達成したい目標に取り組んでいるうちに最初は大きな意志の力が必要だと感じても、次第にラクに実行できるようになるとか。習慣になるということです。

けれども意志力は使うと消耗します。そこで尽きたと感じたら、少し休んで新たなことに取り組みましょう。

意志力には限界があるので、禁煙とダイエットなど意志力を必要とされる2つの目標に同時に取り組むこともお薦めしないといいます。

そしてできるだけ簡単な方法を見つけるということ。

自分の欲求や感情に寄り添うことも大切です。

参考:ハイヤーセルフと繋がる方法とは? 問題を解決する、自分を超えた答えのダウンロード法

8. 誘惑にはできるだけ近づかない。

たとえばお菓子を一度食べたらやめられないとか、野菜やタンパク質よりも麺やパン中心の食事になりがちという習慣があるなら、それをしがちな状況や時間を自覚することが大切だとか。

そして、やめるなら一度に完全にやめる。これが大変なように見えて、一気にすべてやめてしまう方が意志力を消耗しないのだとか。

たとえば「ポテトチップが大好物」とするなら、「1日に食べるポテトチップの量を少しずつ減らす」よりも「これから一口も食べない」と決めてしまって、ポテトチップを思考から外してしまう方が実は簡単で有効なのです。

9.「やめるべきこと」でなく「やるべきこと」に集中する。

「シロクマのことだけは考えないでください」

この文を読んで、頭にシロクマが浮かびませんでしたか?

心理学の実験でも、ある思考をしないように努力すると、逆に頭の中はそれでいっぱいになると言われています。

これが願望実現や引き寄せの法則で言われる、願望を飛ばした後は「手放せ」と言われるゆえんです。期待でワクワクしているならいいのですが、「まだ叶わない」と執着や不安、いらだちという叶ったときと一致しないエネルギーに集中してしまわないために、いっそのこと「忘れろ」とするのです。

参考:強力な新年の目標の立て方、願望実現の鉄則を守って「何もしない」と叶わない理由。

それと同じで、「お菓子を食べすぎない」ことに意識を集中するよりも、「腹筋する」や「小腹が減ったら、無塩ローストナッツやチーズを食べる(※好きなものでGI値が低いもの)」など望む行動を起こすように、代替プランを立てることが有効です。

やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学

成功とは「正しい選択」「正しい戦略」「正しい行動」によってつかむもの。生まれついたDNAで決まるものではないというハイディ・グラント・ハルバーソン博士。ダイエット以外にも応用できるメソッドが詳しく書かれています。