「風の時代」を軽やかでスムーズに生きるためのキーワード2つ。

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2020年の冬至からスタートした風の時代。200年間つづく風の時代の序盤にいる私たちですが、軽やかでスムーズに生きるためのキーワードは2つ。それは「変で素直な人」。お話ししたいと思います。

「風の時代」を軽やかに生きるためのキーワード2つ。

「風の時代」とは?

2020年の12月22日より始まった「風の時代」。220年つづいた「土の時代」が終わってバトンタッチされた、新しい空気感を持つ時代です。

「土」や「風」というネーミングは、占星術によるもの。宇宙の天体の動きで、それぞれの時代がまとうエネルギー、時代の持つ傾向性があるということです。

「土の時代」と「風の時代」の大きな違い2つ

では、「土の時代」と「風の時代」の違いはなんでしょう?

大きな特徴としては以下の2つの違いです。

土の時代

・目に見えるものに価値を置く

・縦のつながり

風の時代

・目に見えないものに価値を置く

・横のつながり

目に見えないものに価値を置くとは?

目に見えないものに価値を置くって、具体的にはどういうことでしょう?

たとえばモノを持たない暮らし。ミニマリストという人たちが現れて、本が出たり、映画になったり、支持されるようになりましたよね。

それにともなって、住む場所を固定しないアドレスホッパー生活をする人も現れました。これはコロナ禍でリモートワークだったり、オンラインを駆使した副業をする人も増えてきたことで、加速されたように感じます。

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また事実婚のように、祖父母世代、親世代に比べ、婚姻関係にこだわらない人たちも増えました。拡張家族といって、血縁関係がなくても、法的な関係性がなくても、心のむすびつきで支え合うつながりも生まれています。

これらの例は、目に見えないものに価値をシフトした現れです。

縦のつながりから横のつながりとは?

では、もう一つのキーワード、縦のつながりから横のつながりとは、具体的にどういうことでしょう?

経済・政治的な大きな例としては、DeFi(分散型金融)です。

これまで中央集権体制で、銀行や国家がお金の価値や発行量などを管理してきました。しかし、暗号通貨やNFTというデジタル資産をブロックチェーン上で権利を分散させて、自由に管理しようという流れも浸透してきました。

また、報道もそうですね。たとえばYouTubeやinstagramなどのメディア。これまでやりとりできなかったような芸能人や有名人の方にも、直接コメント&反応できるようになりました。

受信するだけでなく、個人がブログや動画配信の媒体を持って、テレビ局や出版社などの企業でなくても自由に発信できるようになりました。

つまり、発信者と受信者が横のつながりでコミュニケーションできるようになったのです。

「風の時代」を軽やかに生きるためのキーワードは?

では、そんな風の時代を軽やかに生きるためのキーワードってなんでしょう?

それは、コピーライターの谷山雅計さんが『広告コピーってこう書くんだ!相談室』で書かれていた「変で素直な人」だと感じます。

谷山さんのこの本はコピーライター向けの内容で、「変で素直な人」はコピーライターに向いている、とお話されています。

とはいえ、コピーライターにかぎらないと思うんです。

風の時代のもう一つのキーワードでもあるコミュニケーション。

伝わるコミュニケーションをしたい人、つまり、どんな職業だったり立場、仕事に関わらずプライベートの場面においても、どんな人にも通じるメッセージだと思います。

そして、「変」と「素直」というのは、見えないものや横のつながりを大切にする。

つまり個性をあらわしながら軽やかであるという、風の時代の傾向性にもマッチしています。

変で素直な人とは?

では、「変で素直な人」って具体的にどういう人なのでしょうか。

谷川さんがおっしゃるに、「変な人」はふつうの人とはちがうことを考えるのが基本。

そして「変でガンコな人」は、他人と同じ感じ方をなかなか理解しようとできない。私もときに視野が狭くなってガンコになりがちなので、反省するところです。

でも「変で素直な人」は、他人とちがうことを考えつつ、他の人の感じ方も理解できる。

その二つを融合できるから、”大きな気づき“を感じとることができて、コピーライターにむいているとおっしゃるのです。

たしかにその通りだと思います。

振り返ると、私がマガジンハウスの広告部に勤務させていただいていたとき。

編集部と編集タイアップ記事をつくって、広告主の皆さんから「こうしてほしい」と色々オーダーや指摘をいただいたんですね。そこで当時は営業担当者だったので、スポンサーと編集者のあいだで、ああでもない、こうでもないと試行錯誤していました。

たとえばこだわりのあるスタイリストさんが、高級ダウンジャケットにピンバッチをつけてコーディネートしたいとおっしゃったとき。

広告主の担当者が「大好きで憧れのスタイリストさんだから、何をやってもらってもいいです♡」とラブコールを送られて、成立した企画でした。

そこでスタイリストさんもひねりを効かせたいとピンバッジに、彼女が一番気になっている日本人モデルで見せたいとご提案されたんでしょうね。

あいだに入って、両方の視点をみなければいけないはずの私といえば、

「シンプルでコンサバなブランドだから、純広告とは違う見せ方で、アレンジが効いておしゃれな魅せ方!」と単純に感心していたわけです。

すると、広告主から「そんなことをすると中の羽毛が出てしまう」とクレームを受けて、ハッとしたことがありました。そりゃそうだと。

私は指摘されるまで、それにまったく気づいていなかったんですね。

こだわりを持つことは大切ですが、突き詰めすぎると逆に視野が狭くなって本来のゴールに着地できなくなる恐れがあります。

谷川さんも、本書で

「こういう考え方をしてこんな商品をつくるのは、こういう世の中だからなんだ」と、目の前の商品をよく見つめていけば、それを通じていまの社会のいろいろなことが、スーッとしみこむように理解していけます。

『広告コピーってこう書くんだ!相談室』より

とおっしゃっています。

そして話は少し変わって。先日グリーンズ編集長の鈴木菜央さんが大学の先生になられたということで、グリーンズに関わるみんなとオンラインランチがありました。

ちなみに菜央さん、親子4人で車輪つきのタイニーハウスで暮らしています。動くおうちでミニマムに暮らすとは、まさに風の時代ですね。

そこで教育の話になりました。そして、ある方が「もっと変な大人が教育の場に増えていけばいい」とおっしゃっていて。そのとおりだなぁ…と実感したんです。

我が身を振り返れば、小学生→中学生→高校生→大学生とすすむにつれ、どんどん学校の外で過ごす時間が増えたような気がします。

学校の外の方が面白い人がいると、バイトや旅行、クラブ(部活も、ナイトクラビングも)に明け暮れていたんですね。

そこでユニークで素敵な人にたくさん会えたけど、自分のフィルターでセレクトしつづけていたから、ちょっと偏っていたかもしれません。

だから学校で予想外の変な人(しかも教える側)に会えるって、ギフトのような機会だと思います。とてもうらやましいです。

そして今は、みんなオンライン上で情報収集や活動しますよね。だから変な人には会いやすい。リアルに比べて、アクセスできる情報がいっぱいだからです。

でもやっぱり自分でハントするとなるとフィルターはかかっちゃう。

さらにフィルターバブルといって、オンライン上だと、AIの機械学習でわりだされた情報提案で結びつけられる人やものごとのタイプが無意識に定められていき、逆に世界が狭くなってしまうとか。

参考:『21 Lessons』AIから心を取り戻すために、なぜ瞑想なのか。

だから、学校で「えっ!?」という発見が、より有機的な形であれば、世界が広がるだろうなと思います。

それはアメリカで学生に戻って、バークレーに通ったときにも実感したし。その後居候生活をさせてもらったり、スピリチュアルセンターを渡り歩いたときもしみじみ思ったな。

だから、社会人になる前の最後の教育機関である日本の大学にもそんな動きが現れていることがとても楽しみ。

なんというか高等教育の最後で、ふたたびセンスオブワンダーを持てるような感じで。

風の時代がスタートし一年半経って、身近な場所から、フワッとそよかぜを感じました。