インナーチャイルドは、誰でも大人になっても持ちつづけている子ども心。インナーチャイルドが傷ついていると、本当の自分の気持ちがわかりません。本当にやりたいことを知ることもできません。そこでインナーチャイルを癒して、人生をグンと自分らしく。本当にやりたいことを知って、望む方向に進む方法についてお話しします。
目次
インナーチャイルドを癒して、本当にやりたいことを知る方法。
インナーチャイルドとは?
インナーチャイルド(inner child)とは、あなたの内なる子どものこと。大人になっても持ちつづけている、子ども心のことです。
たとえば子どもの頃を思い出してください。
洋服が汚れるのを気にせずどろんこ遊びをしたり、カロリーなんて関係なく、アイスクリームを「おいしい!」と幸せ気分でほおばったり。時間が忘れるまで塗り絵したこともあったし、ただ走り回っているだけでも楽しくて、楽しくて。
そんなあなたの子ども時代のことです。
もちろん個人差はあります。でも大人に比べて子どもたちの信念は純粋で、目的も無邪気。感情や感覚にもっと素直で、ストレートです。
だから、欲しいものが買ってもらえずに泣き叫んだり。きょうだいげんかで奇声をあげて怒ったり。
成長した今よりもずっと、遠慮なく好きだったり我慢ならないものや状況に、素直な欲求や感情を表していたと思います。
だからインナーチャイルドとは、子ども心の内なるホンネともいえます。
そして、大人になってもなお、あなたの心に存在しています。
参考:本当の自分を取り戻すコアステップ、インナー・チャイルドを癒す具体的な方法は?
インナーチャイルドとアダルトチルドレンの関係。
インナーチャイルドというと、アダルトチルドレンを連想する方もいらっしゃるかもしれません。
アダルトチルドレンというのは、虐待や家庭不和など、子どもの頃のトラウマを負ったまま大人になった人のことです。つまり大人になっても傷ついた子どものような一面を持つ人のこと。
インナーチャイルドが傷ついている状態のひとつとも言い換えられます。
そこで、インナーチャイルドを癒すと、アダルトチルドレンも癒されていきます。
とはいえインナーチャイルド自体は、悪い存在ではありません。うまく付き合えば、問題にもなりません。怖くありません。遊び心のある無邪気な自分の一面です。
でも、社会人として大人のふるまいをするとなると、周りの空気を読まないとダメ。子どもっぽかったり、子どもじみた言動は控えないと、ともなります。
ここでアダルトチルドレンの悪い面をほうふつするのでしょう。
だからインナーチャイルドって危うい存在なんじゃないかなぁと。
でもインナーチャイルドと手を取り合ったからといって、イコール子どもじみた迷惑行為をすることにはなりません。
むしろインナーチャイルドと上手に付き合えている人は、自分のごきげんを取るのが上手。
自分で自分を幸せにすることができます。
子ども心をあらわしながら、人生が明るくて楽しそう。言いたいことをきちんと伝えて、無邪気にふるまっているのに、周りの人や社会とも適応しています。
つまり、子どもじみてないんですね。
インナーチャイルドが傷ついているサイン。
アダルトチルドレンほどの支障が出ていなくても、インナーチャイルドが傷ついていると、苦しい生き方を繰り返してしまいます。
たとえば、これまで「いい子」でいることを余儀なくされてきたというケース。
傷ついたインナーチャイルドによって、周りの期待や空気に過剰に反応してしまうんですね。
そこで表れるのはこんなサイン。
- 本当にやりたいことができなかったり、ホンネではないかりそめの望みに振り回されてしまう。
- 頑張っているはずなのに、なぜかむくわれない。
- うまくいっていても本当の自分を出せず、どこか不安で生きづらさを感じる。
- もっと良い人間関係や仕事があるのに、それを選ぶことができない。
- 欲しい」「こっちが良い」と意思表示ができない。
- 一番良いものはゆずったり、諦めてしまう。
- 本当の気持ちを「ダメだ」「わがままだ」と、無意識に押し殺してしまう。
傷ついた原因は?
インナーチャイルドが傷ついた原因は、過去の痛みにあります。
たとえば、心からの欲求を無視されたり、自分らしいふるまいをしたことでいじめられたり、避けられたり、叱られたり。失敗したり、傷ついたこともあるかもしれません。
そこで自分の素直な気持ちや無邪気なふるまいを表すと「また傷ついてしまう」「危険だ」と封じこんでしまうのです。
ジャーナリングでストレートな思いを書くのも手:自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。
奥にあるのは、“見捨てられ不安” 。
その奥には、見捨てられ不安があります。
見捨てられ不安というのは、人から見捨てられることを恐れて、そうなりそうな状況をなりふりかまわず避けようとすること。
パートナーシップでは「失いたくない」という気持ちで相手を必要以上に束縛したり、逆に距離が近くなってくると「失うこと」が余計に不安になって相手を突き放したり、浮気したり。
あるいは一人でいることや孤独になることを耐えがたく感じたりもします。
仕事関係でも、夢や本当にやりたかったことをすると「また人から捨てられてしまう」「嫌われてしまう」と、踏み出すことができません。
見捨てられ不安がどこに強く表れるかは、その人が一番心理的に不得意とする分野です。言い換えれば、魂が磨かれると設定した領域です。
インナーチャイルドを癒す方法。
そんなふうに前に進みたいのに、幸せを選びたいのに、無意識の心が邪魔をしてしまう。
ではどうやってインナーチャイルドを癒せばよいのでしょうか?
第一にインナーチャイルドには、遊びが必要です。
たとえばあなたが5歳児だったときに、楽しかったことはなんですか?
絵を描きたい、ダンスを踊りたい、大きな声で歌いたい、花できれいな色水をつくりたい…。使ったことがない色のリップを塗ってみたい。
それと同じではなくても、そんな気分になれることはなんでしょう?
いつもスマートでいることなんて不可能です。
役割や肩書きをなくしたとき、あなたが心から望むことはなんですか?
下手とかうまいとか。きちんと見えるとか見えないとか。何かにつながるとか無意味とか。そういうことに関係なく、なんか楽しそうだなと思うことはありませんか?
ポンと出てきたそれを、すぐに実行しましょう。
鉄は熱いうちに打て、です。
バカみたい?
でも、それのなにが悪いのでしょう?
どうして良くないと思いますか?
インナーチャイルドを癒すために大前提として必要なのは、セルフコンパッション、自分への思いやりです。
参考:ハイヤーセルフの眼差し、あなたと私の集合的無意識を同時に癒す「セルフ・コンパッション」の力とは?
ただ自分のエネルギーが拡大していくのを感じましょう。
はじめは意心地が悪いかもしれないけど、一歩一歩自分を許していくとなれていきます。インナーチャイルドも癒されています。
そしてインナーチャイルドが「あぁ、楽しかった!」と十分満足したら…。
驚くほど大人になって、前に進めるようになります。
情熱を持ちながら、別人のように冷静でもあって、やる気も出てきますよ。
参考:ハイヤーセルフと繋がる方法とは? 問題を解決する、自分を超えた答えのダウンロード法