うまくいかないスピリチュアルな理由。不調や停滞時は、どう過ごせばいい?

don't worry

調子よくいっていたものがうまくいかなくなる。または始めたはいいものの、順調に物事が運ばない。それは決して悪いことではありません。ただホンネから「それでいい?」とメッセージがやってきているだけ。それは「もっとラクになれるんじゃない?」「ホンネに沿った生き方ができるんじゃない?」というチェックイン。だから必要以上に不安になったり、恨めしく思う必要はありません。どうか安心して。

うまくいかないときのスピリチュアルな理由。

予定どおりに物事が運ばないとき、またはこれまで気にならない程度だったことがどんどん悪化していくように見えるとき。そんなふうにうまくいかないことってありますよね。

そんな気持ちにさせる出来事は、なぜ起きるのか。一言でいえば、私たちの心の奥底にあるホンネを確認してくれるために、起きています。

なぜかというと、思い通りだったり予想したように物事が運んでいるとき。私たちはそこで特にホンネを確かめたり、立ち止まったり、軌道修正することはありません。

これでいい、と思うからです。

ところが、私自身も振り返れば、エイヤッと舵を取り直す前には、ガーンと思うようなことが起きることが多いです。

たとえば、大学生のときに「マスコミなんて絶対無理」と周りに言われつつ出版社を志望したのも、就職活動直前で最愛の祖母を亡くしたからです。

彼女は私にとって最高の応援者だったので、それはもう最悪な出来事でした。

けれども、飽きっぽくて特に特技も何もない自分が唯一やってきたことが、彼女に手紙を書くことだった。それをし続けたいというホンネが彼女のお通夜でわかったのです。

どうわかったのかというと、台所のコルクボートに貼られていた彼女がよく作ってくれた新聞のホタテご飯のレシピの記事の切り抜きを見たから。

「どんな小さな記事でも人の心と心を繋ぐものを届けたい。それはきっと手紙を書き続けられることになるだろう」。

そう閃いたんです。

祖母が最後に教えてくれたのだと思います。

参考:マガジンハウスからホームレス編集者へ。尊敬する編集の大先輩が贈ってくれた言葉、「ときどき深呼吸」が私の「書く」の研磨剤

だから会社に入ってからも、何か情報を届けるときは、いつも手紙を書く気持ちでいるようにしました。そして祖母のことを思いました。

そして10年ほど経った編集者時代には、1年間で編集長が3人変わり行き詰まりました。最初の編集長は恩人で、いろんなことを挑戦させてもらえました。震災があったり、その後、彼が業務部門に異動になったりと、編集者として思い悩むことが増えました。

一番悩んだのは多分、器用にはなったけど、祖母を想うようには、読んでくれる人に記事を届けられなくなった自分は一体どうしてしまったのかなということだったと思います。

それでも、ヨガやジョギングで発散することを学び、お気に入りのもので固めた家に帰るとホッとできたんです。

その家は、離婚後に暮らした都立大学の古いマンションでした。

崩れそうな雑居ビルに近い外観で、エレベーターはなし。でも大きな窓が部屋に三つあり、広さも十分。風通しと日当たりが抜群で、夏も冷房いらずのお気に入りの部屋でした。

この部屋に決めた一番の理由は、窓をあけると目の前に桜の大木が見えたから。この木を毎日眺めて起床するのって、気持ちがいいなと思ったんです。

しかし、家の前の桜の木が突然切り倒されることになったんです。大きなマンションが建つために。そして連載の入稿明けで午前様で帰る毎週末は、工事の騒音で眠れない・休めないという日々がつづきました。

そして窓に広がる牧歌的な風景は少しずつ、高い高層マンションに変わっていきました。空がどんどん見えなくなって、高い塀に閉じ込められていくようでした。

行き止まり。

これはひょっとして、もうここじゃないということなのかもな。

目に見えるほどのわかりやすいサインでした。

その後、マンションが売り出される前に会社を辞めて、アメリカに渡っていました。

参考:ありのままの自分で本当に幸せになれるの? マガジンハウスからホームレス編集者へ。アメリカ先住民ナバホ族の集落で死にかけて学べた私の幸福学

ホンネでは、実はうまくいってほしくないと願っている。

うまくいかないときに、自分の価値観を見つめ直して、ホンネに沿って行動していくと、すべては自分の思いと行動の結果だということ。

うまくいかないのは、自分の奥底では、その状態ではうまくいってほしくないと思っているんだ、ということが深くわかるようになります。

だから、思い通りにならないことで必要以上に悩む必要はありません。周りをのろったり、自分を責める必要もありません。

それは私たちを不幸にしようと起きているのではなく、ただホンネを確かめているんです。

「ちょっとホンネからずれているんじゃない?」

「他のやり方もあるんじゃない?」

「いつもベストなことだけが起きているから、本当はどうしたいの?」

「本当はもっと別のことがしたいんじゃない?」

そんなチェックインです。

そんなふうに思うと、少しラクになりませんか?

ホンネに丸ごと寄り添ってあげる。

だから、なにか停滞したり、行き詰まったりしているときは、「どうしたらいいのかな?」と問う前に、「どうしたいのかな?」と自分に寄り添ってあげてください。

立ち止まることは怠けていることではありません。

また人生を変えてしまうことは、恐ろしいことでもありません。

焦って自分を追い詰めて行動しても、大抵の場合、空回りしてうまくいきません。

あるいはその場は収まっても、ずっとそのように行動するのはしんどいですよね。

無理がたたれば、重度の顔面マヒになった私のように、頭では素直に行動できても、病気という形で体のストップがかかることもあります。

そこで、どうしたらいいのかというと。

私たちは、普段の生活でたくさんの情報の刺激を浴びています。

そこで、ほんの少し外側からの情報とのつながりを減らします。

外側の情報は、私たちの思考を使います。

その代わりに内側からの情報のアクセスを増やします。

感じる時間を持ちます。

私たちは不思議なもので、考えることと感じることを同時に行えません。

あなたの五感を使って感じることは、あなた自身にしかできません。

その「感じ」は、他の人はまったく同じように感じとることはできないし、その感じとったものには誤りもないし、「こうあるべき」という決まりきった正解もないし、言葉にできない実感だってあります。

私たちだけのもの、主観的なものです。ホンネです。

そこに立ち帰ります。

たとえばマッサージをしたり、夕焼けをじっと眺めたり、温かいお風呂につかったり、おいしい食事を味わったり。あなただけにしか感じとることができない、五感の世界に身を浸します。

心がゆったりするまで、一呼吸ずつ、吸う息と吐く息の音に耳をすませ、膨らんだり萎んだりする体の動きを感じきる、を繰り返すのもおすすめです。

参考:動画で解説! 不安、ざわざわがリラックスする、5分間の心落ち着き瞑想。

そしてまた、うまくいかないと不安になっている自分。誰かや周りを呪おうとしている自分のことも感じて認めてあげてください。

それが間違っているとか、こう思わないとダメとか。こう感じるのが正しいとか、そういうふうに頭でコントロールしたくなりますが、「まぁまぁ」として、ありのまま受け入れます。

そうして心を落ち着けて、ホンネの声に耳を澄ませつづけましょう。

それでやりたいことが出てきたら(「これを進めよう」「こうしてみよう」だけでなく、「休みたい」「何もしたくない」というのもやりたいことです)、それを実行に移します。

参考:もう1人で悩まなくてOK! オラクルカードで自分を超える答えを導き出す方法。

なにも不安にならなくて、いいですよ。

うまくいかないことも含めて、すべてはうまくいっていますから。

☆お気に入りの紹介

随分とお便りが遅くなってしまい、大変申し訳ありません。にもかかわらず、こうして最後までお読みくださって本当にありがとう。なにをしていたかというと、ひとつにはドラマにハマりまくっていました。Amazon Primeで大好きなドラマのFINALシリーズ、シーズン6が放映されて、あぁすごいなぁとみいっていました。

私たちの人生で起きるあれこれ。決断したこと、失敗したこと、うまくいかないことも含めてすべてがうまくいっているんだなと教えてくれるドラマです。最終回もそんな締めくくりでした。

『THIS IS US』
いずれこのドラマについては、またゆっくりとお話ししたいと思います。