夢に隠された意味とは？あなたの本当の願いを知り、問題を解決する夢の分析方法

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同じ人が登場する悪夢を見続けました。では、夢や悪夢の隠された意味とは？心理学、宗教、スピリチュアルの世界がとらえる夢とは何か。また、米エサレン研究所で学んだ夢分析のやり方や、あなたの本当の願いを知って問題を解決するための夢の活用法についてお話しします。

1 夢の隠された意味は？心理学、宗教、スピリチュアルの視点
2 私の実体験。夢とはなにか？
3 夢の活用法
4 エサレン研究所で学んだ夢分析
5 まとめ
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夢の隠された意味は？
心理学、宗教、スピリチュアルの視点

夢とは、睡眠中の現実の体験であるかのように感じる一連の考えや、心の中に思い浮かべたイメージ、感情の動き。というのが、辞書の説明です。

では、心理学や精神分析学、宗教、スピリチュアルな視点では、どのように夢を捉えているのでしょうか。

心理学や精神分析学での考え方。

心理学や精神分析学では、夢は複雑で、さまざまな機能や目的を持つとされる脳内の体験です。３つの考え方をお話しします。

①記憶の整理と情報処理

夢は、日中に経験した情報や感情を処理し整理するためのプロセスの一部。

私たちは目覚めているときに、脳は大量の情報を受け取ります。

けれども、99%以上の情報が捉えられずにいるといいます。

私たちがすべての情報を処理すると、脳がパンクして死んでしまいます。

そこで、脳にはすごく目が荒いザルのようなもの（RAS：網様体賦活系／もうようたいふかつけい）があります。

私たちの脳は毎秒４億ビットもの情報を処理していますが、そのうち意識にのぼるのはわずか2000ビットに限られているとも言われます。

脳幹にあるRASが情報をふるいわけて、注意を向けたもの以外はシャットアウトしているんですね。まったく無意識に。

つまり、私たちが見たり触れたりして「これだ」「こうなはず」と捉えた「現実」は、実際の世界の0.00005%というごく一部の情報に過ぎません（『自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング』より）

そこで夢の中では、意識から抜け落ちてしまった無意識下の情報や思い、ふるいに残った意識している情報を合わせて再構築され、脳が整理しやすい形に変換されます。

改めて情報をふるいわけて、いらない情報は改めて削除され、重要な情報は残されるのです。

ここで学習や記憶の強化が起きます。

つまり、私もよくやった、試験前の一夜漬け。

実は一度眠らないと記憶に保持されないんですね。

この機能を活かし、事件に巻き込まれたりして、大きな心理的なトラウマを体験した直後には、眠らないようにして記憶を定着させないようにする対処法もあります。

②感情の処理と解放

また、夢は、日中に抑圧された感情やストレスの解放に使われるという考えもあります。

夢の中の様々なシチュエーションや象徴は、心理的な抑圧や不安、願望の現れとして解釈されることがあります。夢でそれらは体験することで解放され、心理的なバランスが取り戻されるとも考えられています。

有名なのは、フロイトやユングの夢分析でしょう。

フロイトの場合は、すべてが抑圧された性欲によるものだと考えましたが、その点でユングは「違う」とフロイトと袂をわかちしました。

また無意識は、人を翻弄する邪悪な力と考えるフロイトと違い、ユングは無意識は何層にもなって、常に表裏一体だと考えました。

そしてユングは、夢の中では、個人レベルの情報だけでなく、1番奥にある無意識層、私たち人類が共通してもつ集合的無意識ともつながることができると考えました。

眠ることで強い感情を和らげていると考える現代科学者もいます。

さらに夢を分析することで、深い本音（個人の内面に潜む潜在意識のメッセージや衝動、欲求）が把握できて、感情の解放を起こせると考える精神科医もいます。

③創造性とインスピレーションの場

また、夢が創造性やインスピレーションの源であると主張する心理学者や研究者もいます。

夢で見るシンボルやストーリーは、新しいアイデアや解決策を生み出すためのインスピレーションとなることがあります。

たとえば、ドイツの化学者アウグスト・ケクレは、夢の中で、自分の尾をくわえてぐるぐる回る蛇をみました。

この不思議な蛇の姿から連想し、彼は、どうしてもわからなかった、ベンゼン分子の６個目の炭素分子の構造（輪上構造）をひらめいたのです。

またビートルズの名曲『イエスタディ』は、夢の中で聴いたメロディを曲にしたと作曲したポール・マッカートニーが話しています。

このように夢からひらめきや啓示が得られるというのは、次に説明する宗教的な夢の捉え方や、スピリチュアルな夢の働きにも共通しています。

それを睡眠中の脳内物質が関係していると解説する科学者たちもいます。

ハーバード大学医学部教授と、モントリオール大学心理学部教授によって書かれた、睡眠と夢の謎に迫る良書『夢を見るとき脳は』によれば、

寝ているときには、「おかしい」「あり得ない」と思って警鐘を鳴らすアドレナリンの分泌が減るかなくなります。

そして、セロトニンの分泌が減るかなくなることで、夢の中の不思議な連想にも「意味がある」と捉えやすくなるのだとか。

つまり、夢の中では、起きているときに見落としていた公式が成立し、頭の中の情報を再構成することで、新たな発見や解決法が生まれるということです。

宗教的な考え方。

夢は、宗教的な観点から見ると、神や神性からの啓示、導きを含む特別な体験とされることがあります。仏教、ヒンドゥー教、キリスト教、ユダヤ教について見てみましょう。

①仏教

仏教では、夢は仮の幻影であり、真の覚りや解脱とは無関係です。けれども、夢が啓示やお告げとして働くという逸話があります。

たとえば、お釈迦さまの誕生前に母親が白い象を夢でみたり、空海が夢のお告げで大日経とめぐりあったという逸話も残っています。

②ヒンドゥー教

ヒンドゥー教でも、夢は、魂や神との交流や啓示を含む特別な体験として捉えられることがあります。

たとえば、神々や聖者が夢の中で人々に現れ、重要なメッセージを伝える逸話が数多く含まれています。スティーブ・ジョブズが愛読し、彼の葬儀で配られたヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』に書かれているような内容です。

また、夢は過去の業や現在の行いに基づいて魂の成長や運命に影響を与えるとも考えられます。

③キリスト教・ユダヤ教

キリスト教とユダヤ教に共通する旧約聖書では、夢は神の啓示や導きを受ける手段として捉えられることがあります。神が夢を通じてメッセージを送る逸話があります。

例えば、自らの行いで家を追い出され、ヤコブが孤独と不安を感じたとき、夢のなかで天からの梯子を見て、神さまに感謝し、礼拝しました。

ファラオの夢を解き明かし、自由の身になれたヨセフも、「神、告げたまわん」。

つまり、自分が夢の意味を理解できるのは、霊能力や特別な才能のよるものではない。夢を通じた神の意志や計画を理解し、信仰の道に導かれているからだと言っています。

これらの例より、宗教的な側面では、夢とは、神や神性からの特別なメッセージや導きを含む重要な体験とされています。

スピリチュアルな考え方。

最後に、スピリチュアルな観点から夢について考えてみましょう。

スピリチュアルな世界での夢とは、魂や意識が物理的な世界を超えてつながる場所。そして深い意味を持つメッセージを受け取る手段とも言えます。

ユングは精神分析学にスピリチュアルな要素を加えています。そこで心理学でいえば、彼の解釈にも近いです。

心理学や精神分析学では、夢は私たちが日常生活で経験したことや感情、そして潜在意識の深層部にある願望や不安などを表現する方法として理解されます。

いっぽうでスピリチュアルな観点からは、夢は魂の旅。

物質的な制約を超えて、魂が本来の自己や宇宙とのつながりを探求する機会ともいえます。

夢には、私たちが目覚めている間にはきづかないような深層意識のメッセージや啓示が含まれていることがあります。

このようなメッセージは、私たちの成長や癒し、目覚めを促すためであり、私たちがより高い次元の理解へと導かれる手助けとなるというのが、スピリチュアルな観点での夢の役割です。

また、夢は魂が他の魂や宇宙とのつながりを探求する場でもあります。

そこで宗教的な神の啓示にも近く、夢では大いなる意識（宇宙意識）とコンタクトでき、大きな変化が起きる前には、相談会議をしているという人もいいます。

ときには、夢の中で亡くなった人と再会して対話したり、過去の経験を追体験したりすることもあります。

これは、物理的な世界では不可能なレベルのコミュニケーションが、魂のレベルでは可能であるためです。

要するに、夢は、魂や宇宙との深いつながりを通じて、私たちに意味深いメッセージを伝える、重要なスピリチュアルな経験と捉えられています。

私の実体験。夢とはなにか？

ここで、私の体験する夢についてお話したいと思います。

まず、私は夢や睡眠に、強い感情を和らげる力があると強く実感しています。

アメリカで暮らしていた頃、家を突然追い出されたり、追いはぎにあったりしたことがあります。ショックなことがあると、「もうダメだ」とスイッチが切れたように眠っていました。

すると不思議なことに、目覚めると少し心が落ち着いているんですね。そして次の行動が取れたんです。

だから、今でもショックな体験をすると、ひとまず寝るようにしています。

夜に書いたラブレターを朝に読み返すと目が当てられない、という笑い話もありますよね。

私も冷静に自分を見ると、寝る前の時間は、ややドラマティックだったり、悲観的になりがちです。

一旦寝て脳がスッキリすると、心のたかぶりもおさまって、「そうでもないな」とか「こうしてみようかな」とか、冷静に判断できるようになります。

そこで何が重大なことを決めなければいけないとき。時間に余裕があれば、朝の頭がスッキリしているときにもう一度判断したりしています。

また、これを書くにあたって、１ヶ月ほど夢日記をつけて自分の夢を考察してみました。

夢日記の書き方、考察方法についてはのちほどお話しします。

そこでの結論は、夢の中でお告げを聞いたりとスピリチュアルな体験をしたといいたいところですがが、多かったのは眠る前に見たこと、考えたことの断片がアレンジされた内容でした。

たとえば、ファッション系のYouTubeを見ていると、前職（女性誌の編集者）の体験や前職で関わった人たちが夢に出てきます。

また「そうでもない」と気にしないようにしたり、心から追いやっていても、日中気にかかっていること、それに関わる人物が出てくることも多かったです。

その人の姿で登場することもあるし、夢の中では違う人や存在となって現れて、その人と一緒だったときに自分が体験した感情を追体験することもありました。

たとえば、ある人に捕まって逃れられないという嫌な夢を見たときは、実際にある人から連絡が来て、どうしようと思っていたときでした。

つまり、「困ったなぁ」とか「どうにかしないと」と思っていると、夢を使ってその思いを脳が未解決の問題として、整理しようとしているんですね。

そこで、ジャーナリングをしてそれについて自分がどう思っているのか、どうしたいのかを内観しました。

【参考】モーニング・ページとジャーナリングの違い。方法や効果、オススメする人は？

【参考】自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある！不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。

その後、不要な関係性だと感じたら、エネルギーを断ち切ったりしていました。すると不思議なことに、私の場合しばらくその夢を見なくなるんです。

エネルギーを断ち切るというのは、まず夢の中で同じ人物が現れるパターンを認識すること。そして、その結びつきを断ち切るという意図を持つことです。

その後、私がやっている1番簡単な方法は、パターンを把握したら、その人の姿と、その人と自分がつながっている糸をイメージして、「ありがとうございました」と糸を切るように手を振り落とします。

ここで恨みや憎しみのエネルギーではなく、愛と感謝のエネルギーで行うこともポイントです。また、自分自身を大切にするという決意（自分への敬意）も。

それでも再びその人を夢見たり、嫌な気分になったときは、「自分自身が当時の想いとエネルギーレベルでつながっている」と気づきます。

ラジオのようにチャンネルを合わせる、つまりエネルギーを同調させることで、見えない縁（エネルギーの扉）が結びつくからです。

【参考】次元上昇とは？もっとラクに自分の波動（エネルギー）を上げる方法

そこで、そういった夢を見るときの自分の共通点を探ります。

つまり、今自分がどんな気持ちでいるのか。

そして、今自分自身のことをどう思っているのか。

私の場合、現実の世界で、孤独や無価値観を感じると、そのエネルギーとつながってあるパターンの夢を見がちです。

だから、「あぁ、最近の自分は、そんな状態なんだな」と、気づきます。

「自分が悪い状態にある」とがっかりしたり、自分のことを責めるというよりも、夢という自分のコンディションを知るリトマス紙のようなものが持てたんだと捉えます。

夢を活用するんですね。

そして、より高いエネルギーに転換させるには、どんな気分になれば良いでしょうか。

その問題を解決しようと、直接的な手段を取るというよりも、どんなことをしているとき、あなたはその気分になれるでしょうか？

ここでは無理に忘れようとか、分析しようとするよりも、あなたが今夢中になれること、良い気分になれることの方に集中します。

すると自然とエネルギーが断ち切れた状態になっています。

そのサイクルが回転し始めると、気づけばその夢も見なくなっているはずです。

さらなる究極とは、マイナスに気づきながら、そこでくつろぐことでしょう。あえて何かの行為をして、マイナスをプラスのエネルギーで置き換えようとしない。

マイナスのエネルギーもプラスのエネルギーも両方体験する自分を受け容れること。どちらの体験にも心を開いて信頼し、どちらにもとらわれないこと。

ヨーガで目指す、心の作用の死滅です。
YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH
ー『インテグラル・ヨーガ』より

エイブラハムの感情の２２段階でいえば、大いなる気づき、自由の状態です。

参考：自分の周波数を知る方法。周波数を高めて幸せになるために重要なポイント

参考：プルシャとプラクリティ

夢の活用法

では、一歩踏み込んで、夢を分析して活用してみましょう。

me at esalen — エサレンでゲシュタルト心理学やエネルギーヒーリングを学ぶ筆者。

今回は、私が米カリフォルニア州のエサレン研究所で学んだ夢分析を解説します。

夢とは、私の実例のように、しばしば未解決の感情や経験を反映しています。

そこで、夢日記で夢を記録し、自己探求を通じて夢の意味を理解することで、その体験に関連する感情や経験を癒すこともできます。

新しいパターンで生きることで、課題を解決したり、より自分らしく気持ちよく生活できるようにもなるでしょう。

夢日記で、繰り返し見る夢のパターンやその夢で体験する感情や思考を記録します。そうすることで、夢の傾向をより明確に把握し、意識的に夢をコントロールしたり、夢の解釈を促す助けになります。

これは根本治療のような解決法です。

見たくないこと、向き合いたくないことがある場合は、無理をせず、ただ見た夢の内容だけを書き続けてください。

地道に続けるうちに、とくに分析しようとしなくても、たくさんの夢の内容から何らかの関連性が見えたり、気づきが生まれます。

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医療現場で必要とされる統合医療の知識に特化した内容。

エサレン研究所で学んだ夢分析

(1) 目覚めてすぐ夢日記を記録する。

ノートに書くのが面倒な場合は、スマホのボイスレコーダーで録音してもいいです。

毎朝、目覚めた直後に夢をできるだけ詳しく記録します。夢の内容や感情、登場人物などをできるだけ具体的に書きましょう。そのときに、正確な表現をしようと考えすぎないこと。出てくるままに言葉や思いを綴ります。その内容が蜘蛛の巣にかかったようにぼんやりしていても、筋が通ってないように思えても、ただ書いてみてください。