人生のすべては自分の心が映し出したもの。病気や望まない出来事をホリスティックな形で治療する

先月のとある明け方、強い吐き気と下腹部の腹痛に襲われました。少しラクになったので家事のつづきをすると、今度は軽いぎっくり腰のような状態に。痛みを和らげるストレッチをしながら寝てしまい、2日ほど眠りつづけた後に体も心も爽快になりました。人生のすべては自分の心が映し出したもの(投影)だというのは、心理学でも語られるところです。望まない病気やケガもその例外ではなく、ホリスティックな形で治療することで人生そのものを癒せると言ったのがルイーズ・L・ヘイ。ミランダ・カーなどのセレブにも大変支持される作家です。彼女によると、肺はインスピレーション、心臓は喜び、背中はサポートなどと関係する臓器で、例えば支えがないと感じると背中が痛くなるとか。今回は、病気などの望まない出来事から心の声をキャッチして、ホリスティックな形で癒す方法についてお話しします。

稲盛和夫さんの結核体験。病気も、人生のすべては心がつくり出す。

日本を代表する実業家、稲盛和夫さん。無報酬で赤字つづきだった日本航空(JAL)を立て直した立役者であり、同社を3年足らずで再上場させた名誉会長です。彼は心。人生を意のままにする力で人生で起こるあらゆる出来事は自分の心が引き寄せたもの。心に何を描き、どんな思いをもって、どんな姿勢で生きるのかが人生を決める最も大切なファクターであるとおっしゃいます。

彼がその思いを強くしたのは、小学生の頃に闘病した肺結核です。結核で亡くなる人が多い家系に生まれ育った稲盛さん。同居する叔父さんも肺結核にかかって寝込み、稲盛少年はその離れの前を通るときは怯え、必ず鼻をつまみながら走り抜けたそうです。

それに対して献身に看病していたお父さん、そんな簡単にうつるものではないと気に留めなかったお兄さんは感染しませんでした。ところが結核を恐れ、忌み嫌い、避けようとしていた稲盛さんだけが結核になってしまったのです。つまり当時の彼の思いが病気の周波数と共鳴して、呼び寄せてしまったと。

参考:病気が治らないのはナゼ? 癒しを最大化させる「無願(Apranihita)」の力について

病気が自分のパターン、人生のシナリオを教えてくれる。

このように自分のパターンを注意深く見ていくと、自分が心で信じていることが目の前の現実を引き起こすという現象が見えてきます。すると人生のシナリオが少しずつわかってくるのです。おそらく生きる醍醐味というのは、喜びや悲しみ、心地よさや痛みを経験しながらこのカラクリを知って、望むシナリオを自分で書き直すということなのでしょう。

参考:風の時代へ。冬至の心の毒だし、バシャールの現実創造で何が起こる? 突然顔面マヒに、ラムゼイハント症で緊急入院した話。



例えば私が吐き気や腹痛になるときは、感情を表に出せず、お腹に溜め込んでいるときです。腰を傷めるときは、大抵、なんでも一人でやらないといけないと追い込まれているとき。または体を動けなくすることで、行動しなくても済むように無意識の力が働いたのかもしれません。このように環境や人間関係に対する不安や恐怖が抑圧されて行き場を失ったエネルギーとして体に現れているのです。

だから、それに「あ、パターンだな」と気づいて、受けとめれば大丈夫。でもそれを直接人にぶつけて解消する必要はありません。そうしたところでむしろ罪悪感を抱くことになったり、関係性が悪化したりして余計に嫌な気分になるかもしれませんから。

ネガティブでもポジティブでも強いエネルギーは活かすことができます。そこで受けとめたうえで昇華などの形で、自分の内側で陽転させればいいのです。とはいえ何年もかけてで培ったパターンなので、すぐに手放せない可能性もあります。でも気づいたのは大きな一歩。そして変わると決めれば、意識的に思考や感情、言動を変えることで少しずつ変容していきます。
参考:どう生きていけばいいのかわからない人へ。自分の好きを取り戻す方法

参考:創造性を開花させる! 心の暗さや魂の不健全さを自己実現に変える”昇華”とは?

病気は、嫌で怖いものです。ところが、必ずしも自分はそれにコントロールされ続ける弱い存在だとも思わなくてもいいのです。むしろ、そうなる直前に一体どんなことを考えていたか、どんな気持ちでいたかを教えてくれる存在と捉えるといいです。

坐禅などによる経験を重んじる仏教の教えによれば、痛みや苦しみを感じるとしても体があることはとてもありがたいことです。マインドフルネスというプラクティスもありますが、心が過去や未来にさまよっているあいだ、体が「いま、ここ」に心をつなぎとめてくれるからです。

痛みは何かがおかしいと私たちに知らせる(※)だけでなく、もう一つ別の役割も果たします。例えば、骨を折ったり、激しい吐き気を感じたりしているときは、体の感覚に注意を向けざるを得なくなります。すると、注意は過去の後悔や未来の不安よりも、現在のリアリティにとどめられます。それを苦しみや痛みを用いず、呼吸という感覚を使って行うのが瞑想です。(※)違和感を感じる痛みは病院での早期診断・治療が必要です。

参考:5分歩くだけで不安や怒りが消える。自分の部屋でできる歩く瞑想の行い方

参考:動画で解説! 不安、ざわざわがリラックスする、5分間の心落ち着き瞑想。



病気やケガをホリスティックな形で癒す方法。

新しき流れの中へ―『第十の予言の教え』で紹介されていた、心の声をキャッチして、病気やケガをホリスティックな形で癒す方法をご紹介したいと思います。

1. まず病気やケガに関係している心の恐れを見つけ出すこと。これにより体の中のエネルギーの流れを阻害しているブロックを解除し、意識的な治癒がはじまります。ジャーナリングなども心の本音を知るために、役立ちます

2. できるだけ、病気やケガと対極にあるエネルギーを取り込んで、エネルギーをブロックのある場所に集中させます(例えば周りの美しさをみて、自分の内なる霊的な繋がりに集中し、愛の感覚を引き出します。次第にまわりの色彩が生き生きとあざやかになるかもしれません)。

恐れと対極のエネルギーの感じ方が難しい人は:辛いのは無意識の選択のせい?自分を超えた大意識との繋がり方

3. 痛みを利用します。痛みがあるのは、集中を助けるためです。痛みをできるだけ感じて、正確な位置を見極めます。そこに意識を集中し、その場所を完全に感じます。

4. 痛みが特定された場所に、2のエネルギーを送る。愛がその場所の細胞を完全に癒していくと思い描きます。

ホリスティックな形で病気やケガを癒すと、
自分の人生のシナリオが描けるように。

エネルギーを感じる、ということに最初は違和感を抱くかもしれません。なにかそれらしいことを言われたり、読んだり、外側からなにかをする方が実体があるような感じがするからです。でも病気やケガは、今ここの自分の感覚をより大きくわかりやすくして、心の声をキャッチするために現れたものです。目の前の出来事はすべて自分の心が呼び寄せたもの。そう知って、それを感じることでしか変容できません。心(感情と思考)と体と魂(心を超えた深い部分)を使って、ホリスティックな形で病気やケガを癒すうちに、より自分らしい人生のシナリオを描けるようになっていきます。