イライラや不安、嫌ですよね。そこで、高次元の自分の意識状態であるハイヤーセルフとつながり、怒りや憂うつな気持ちを解消できる方法をご紹介します。カギを握るのが、私たちに設定された”不幸脳”を外すこと。心理学ではネガティビティ・バイアスとも呼ばれる不幸脳とは何か、どう外してハイヤーセルフとつながるのか。お話ししたいと思います。
目次
イライラ、不安どうすれば? “不幸脳”を外してハイヤーセルフとつながる方法。
ハイヤーセルフとは高次の私たちのこと。
ハイヤーセルフとは、Higher Self、つまりより高い次元の自分のこと。木よりも森を見るような高い視座で、愛と感謝の心を持って、現実をとらえることができる意識状態をいいます。
たとえるなら、大迷路を上空から見下ろすような感じ。問題を解決する方法も知っているだけでなく、なぜそれが起きているのかもわかっています。
そして愛と感謝に包まれています。これがどういう状態かというと、なにが起きていても、「すべて大丈夫」と、ドーンと腑に落ちている感じ。
たとえるなら、生まれたばかりの赤ちゃんが近しいです。
赤ちゃんはおしめが濡れていたり、お腹が減ったりすると大号泣するじゃないか。木よりも森を見る客観性はおろか、全くドーンと構えていないじゃないかといわれるかもしれません。
でも、生まれたばかりの赤ちゃんのことを思ってみてください。
自分が必要なものをお願いして得られないとは一瞬も思っていませんよね。そして、自分がその欲求に値する存在ではないとか、あれをやったら値するとか、そういうことは度外視です。
ただただ、生きるという欲求に忠実。「すべて大丈夫」と。
無条件で、不快は避けられ、欲求は満たされると、自分の存在や自分を包む世界のことを信頼しているんですね。
それが愛と感謝に包まれている状態です。
だからハイヤーセルフってどんなスタンス(在り方)?といわれると、赤ちゃんがもっとも近しいです。
もっと詳しいハイヤーセルフの説明:ハイヤーセルフと繋がる方法とは? 問題を解決する、自分を超えた答えのダウンロード法
ハイヤーセルフとつながれないのは、”不幸脳”の設定のせい。
問題の答えもわかり、イライラや不安から自由な状態なら、24時間365日ずっとハイヤーセルフとつながっていたいですよね。しかしなかなかそうもいかない。その理由は、私たちの脳の設定のせいです。
前向きになりたいのに気が滅入ってしまったり、不安だったり、落ち込んだり。「大丈夫」って思いたいのに、相手に対して腹が立ったり、ツラくなってしまう。それは自然なことなんです。
というのも、私たちには”不幸脳”が設定されているからです。
心理学では、”ネガティビティ・バイアス(否定的な偏り)”といわれます。大なり小なり現実の明るいことよりも暗いことのほうが気になるようにできているんですね。
脳がネガティブなものの方が影響を受けやすいというのは、私たちのサバイバル機能の一種です。
危険や苦痛の可能性を早めに察知できた方が、生き残りやすくなるからです。
初期設定ではないので、プログラムし直せる。
でもこの不幸脳。実は、生まれつきではありません。
生後7か月ぐらいまでは、逆に良いことのほうに反応しやすいんです。
6か月から7か月の赤ちゃんは、怖い顔や怒った顔よりも、ニッコリ笑顔でいる大人のほうが反応するという研究結果もあります。
でも生後12か月ごろにそれが逆転。
たとえばその頃になると大人が怖い顔をすると、気になったおもちゃに触れなくなります。その後ニッコリと笑ったところで、もうそのおもちゃで遊びたいという気も起きなくなるとか(『Understanding Emotions』より)。
“不幸脳”を外してハイヤーセルフとつながる方法。
というように、ネガティビティ・バイアスという不幸脳の思考回路は根強いです。
けれども、生まれつきではないのでプログラムし直すこともできるんです。
信頼できるカウンセラーやヒーラーさんに、トリガーがどこにあるかを見極めてもらって、不幸脳の設定を外してもらうというのもひとつ。
参考:一緒にいると、本当に癒される人の特徴。良いヒーラー、カウンセラーの役割、選び方とは?
誰かにお願いせず、自力でおこないたいという場合、私が一番おすすめするのは、ジャーナリングです。
ジャーナリングは、書く瞑想とも言われます。手書きで紙かノートに自分が思っていることを書いて、書いて、書きまくります。人に読ませるものではありません。
ジャーナリングの方法:自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。
傾聴ジャーナリングについて:2022年、ホンネに耳をすませて最高の答えとつながりたいあなたへ。
定期的に自分の言い分を聴いておくことで、心のイライラ・不安などの感情がおさまっていきます。
私たちがわかってほしいと一番思っているのは、24時間365日一緒の唯一の存在である自分自身です。
その存在が愛を持って丸ごと主張を聴いてくれると安心すると心は整理されていきます。その結果、冷静になって、問題解決への対処法も見えてきます。
ジャーナリングし続けると体感されると思いますが、納得を超える気づきや正解が得られることも。
まずは1週間、できれば1か月続けてみましょう。最初の7〜10日がもっともハードルが高いと思いますが、1か月続けられたら、習慣化されると思います。
死の恐怖よりも生の喜びを堪能する。
そして次は、死よりも生の喜びを堪能するということです。
”不幸脳”つまり、ネガティビティ・バイアスがかかっているのは、「避けるべきは”死”」という絶対的なコードのためです。生物として種をつなぐためですね。
そのコードは個人から社会にも共有されています。
ゲームをすれば「死は敗北」とゲームオーバーになり、仕事を失うと食べていけなくなるとブラックな状況でも心が追い込まれ、嫌われたら終わりとピンとこない意見にもあいづちを打ち、病気になると「ガンに負けたくない」となるように、”死=絶対NG”、”死=敗北”という観念が浸透しています。
もちろん死ぬのは嫌ですよね。怖いです。苦しむのもできれば避けたい。
では、死とはなにかというと、『デジタル大辞泉(小学館)』の「死」の最初の意味は、
「命がなくなる」ことです。
つまり、私たちの脳の設定が一番恐れていることは、命がなくなることなんですね。
裏を返せば、それだけ命の時間を尊いと感じているということ。
起こっていないことを恐れるよりも、今あるものを愛でる。それがハイヤーセルフの意識状態です。
つまり、死を恐れることよりも、生きているというポジティブな情報を意識的に入力し続けることで、不幸脳の設定も弱まっていきます。
具体的に説明しますね。
たとえば、朝、目を覚ませたことの奇跡を祝う。
バカみたいに感じるかもしれないけど、当然のことのように息をしていることに気づいて驚く。
ご飯がおいしく食べられることに感謝する。
なにか大きなことを成し遂げなきゃいけないとかでなく、ただ生きているだけで私は素晴らしいんだ。
尊い命に勝ち負けもない。
ということが大前提で、さぁ今日はどう過ごそう。
なにをして楽しもうか。
そんなふうに死よりも今生きていることを特別視しながら過ごすことで、不幸脳の設定は外せます。
脳はすぐに「そんなんじゃ生き残れんぞ」「なにか達成しないと価値がない」と脅かしてきますが(そういう設定なのです)、それに気づいたら何度も何度も繰り返し生きている実感を味わう。
ただ、生きているという奇跡を感謝すればいいんです。
やることはそれの繰り返し。
忘れたら、思い出す、そして忘れたら、また思い出す、を繰り返します。