未来のなりたい自分と、今の自分の橋渡しをする「パーパス」とは?

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「こうなりたい」という理想像が今の自分とかけ離れているとき、その二人の自分をつないで橋渡しをする必要があります。そこで方位磁石(魂ナビ)になるのが「パーパス」。リモートワークが進むユニリーバ・ジャパンの取り組みを例にあげ、パーパスとは何か? また簡単なパーパスとのつながり方についてお話しします。

未来のなりたい自分と今の自分の橋渡しをする「パーパス」とは?

もともとは何もしなくても何時間も過ごせるタイプの私。ブログをしていると思うんです。

上司や同僚の目がなく、収入源でもなく、納品期限もないとなれば「今日は書かなくてもいいかな」と。油断すればずるずるとラクな方に向かってしまう…。そこで、いつでもどこでもブレない心の方位磁石(魂ナビ)を持とうと、自戒の意味も込めて、学んだことをここに綴らせていただいています。

そして、今朝の新聞にもヒントが!

リモートワークでも生産効率を落とさないというユニリーバ・ジャパン(以下ユニリーバ)の記事が載っていたのです。

ユニリーバでは、コロナ禍前の2016年からリモートワーク制度を導入しています。早いですね! 現在では午前5時から午後10時まで、いつどこで働くのも自由。2か月単位で所定労働時間を満たせば1日5分しか働かない日があってもいいそうです。

そんな上司や同僚の目がない環境で社員の人たちが生産効率を落とさずに働くために有効だったのが、「パーパスを持つこと」だったとか。

パーパスってなに?

パーパスとは、英語で目的や意図のこと。目的を達成するための決心という意味もあります。

ここでの意味では、存在意義です。

ユニリーバの島田由香人事総務本部長のパーパス・ワークショップによれば、

パーパスとは大前提として、私たちそれぞれにユニークなもの。

「このパーパスが正しい」と誰かに強制されたり、義務的に従うものではないのですね。

つまりパーパスを掘り下げると、

  1. 私たちとは何であるか→個性・本質
  2. 私たちに意味や幸せを与えるもの→存在意義
  3. 私たちが大好きなもの・大切なもの→趣味・趣向
  4. 私たちを動かし続けるもの→行動要因

となるそうです。

J.Y.Parkさん、ドラマ「THIS IS US」の例

ではパーパスを見出して仕事と向き合うと、どうなるのでしょう?

例えばNiziUやTWICEが所属する事務所の社長J.Y.Parkさん。「虹プロジェクト」で再三繰り返していた彼のパーパスは「周囲にいい影響を与える」で、エンターテインメントを通じて取り組んでいます。

参考:寝ても覚めてもNiziU熱。スピリチュアルな経営者、J.Y.Parkさんの3つの魅力。

私の好きなTHIS IS USというアメリカドラマがあります。過去未来現在が行き来する一話完結型の連続ドラマで、鑑賞後は、ほろ苦く、でもじんわりと温かい気持ちにもなるという良い気分になります。

そのプロデューサー、ダン・フォーゲルマンはこのような言葉をインタビューで語っています。J.Y.Parkさんと表現する形は違うけれど、方位磁石となるパーパスは同じように感じます。

かすかな希望があって、どこか楽観的で、泣けるし、胸にも響いてくる。

その上、気分が良くなる。

僕は視聴者がテレビを見終わったときに、

1時間前よりも嫌な気分になるような作品に携わるために、

この世界に入ったわけではありません。

それは映画でも同じことです。

決して生ぬるくならずに、視聴者を楽しませて

掘り下げることを目標にしています。

そして少しでも気分を高めることができたら嬉しいですね。

私がたまに寄稿させていただくグリーンズさんのパーパスも参考に振り返ってみましょう。

グリーンズさんの理念は「いかしあうつながり」なので、多様な人たちがマイナスもプラスも含めて関わり合うことで生まれる価値を伝え広めること、をパーパスとされていますね。

そのパーパスを軸に執筆した記事:AIで顔や声を合成する技術「ディープフェイク」をドキュメンタリーに。 映画『チェチェンへようこそ-ゲイの粛清-』に見る、 デジタル技術やアバター(分身)で社会を変える方法

他にも「新しいものを作り続ける」とか、「地域を活性化する」とか、「声なき人の代弁者になる」とか、さまざまなパーパスが考えられると思います。

パーパスとは、こっちのパーパスの方が良い・悪いとか、正しい・間違っているというものではありません。その人にとって真実であることが自律的に働くための軸になります。

パーパスの見つけ方

では一人ひとり違うパーパスをどう見つければいいのでしょう?

一番大切なことは、自分についてよく知るということです。見せかけじゃなく、真実の自分を掘り下げるということ。

例えば、

過去を振り返って、長い時間やお金をかけてやってきたことは何か。

なぜか関心を持ってしまう、チェックすることは何か。

そして今の時間を、残された貴重な自分の命の時間として大切に扱うことだと思います。

私は、どんなときに自分が自分の命(や目の前の人の命)を粗末に扱うのかに気づき、

「(あと5年で亡くなるなら)本当にそれでいい?」と問いかけることを定期的におこなっています。

ジャーナリングも役立つ:自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。

参考:モーニング・ページとジャーナリングの違い。方法や効果、オススメする人は?

ホンネとズレると、いずれ強制リセットが起きる

思うに、素敵なパーパスでもそれがホンネとズレていた場合、いずれ人生の強制リセットがやってくると感じます。私の場合、それが一番わかりやすく出た例として、重度の顔面マヒになって緊急入院したことがあります。

参考:風の時代へ。冬至の心の毒だし、バシャールの現実創造で何が起こる? 突然顔面マヒに、ラムゼイハント症で緊急入院した話。

とはいえやってみたら違ったということはたくさんあって、実際のところはやってみないとわからないもの。失敗や挫折のない人生を送っている人は、誰もいないのではないでしょうか。

さらにいえば、魂レベルで考えると、”(私たちの自我が良いと考える)良いこと”だけの人生は望んでいないのではと感じます。

参考:プルシャとプラクリティ

だから強制リセットがきても、人生を不安に感じすぎたり、のろいすぎなくて大丈夫。

それは「ホンネからズレていますよ」というサインなので、再びホンネとつながれば、前に進むことができます。辛い体験をすることで、今そこで苦しむ人とより深くつながる力にもなります。

タワーレコードの「NO MUSIC NO LIFE」という有名なキャッチコピーをつくった箭内道彦(やないみちひこ)さん。

彼は、「逆境が大きれば大きいほど、合気道でクリエイティブに大きくひっくり返す」といいます。それを「クリエイティブ合気道」と呼び、力点を変えることで、相手からの衝撃を力に変える合気道と創造性を掛け合わせ表現されています。

参考:ハイヤーセルフと繋がる方法とは? 問題を解決する、自分を超えた答えのダウンロード法

パーパスが見えれば、現在のあるべき姿が定まること。未来のなりたい自分(ゴール)を定めて、逆算して今ある自分の姿を考えて橋を渡すことができることをお話ししました。

迷子になりそうなときの力強い道しるべになると思って、共有させていただきました。

今日もあなた自身のために、あなたの今日という大切な命の時間をお過ごしください。