『7つの習慣』から、”終わりを思い描くことから始める”を再考する。

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世界3000万部のミリオンセラーのビジネス書、スティーブン・R・コヴィー氏の『7つの習慣-人格主義の回復』。そこでは、願う人生を送るためには自分の葬式をありありと思い描いて1日を始めればいいと言います。心理学の実験でも人は終わりを意識すると、時間を有意義に過ごし、幸福度が上がるとか。では、具体的にどうすればいいのでしょう?

『7つの習慣』より、終わりを思い描くことから始めるとは?

何かやりたい、やろうと思うことがあっても踏み出せない。続かない。止められない。それ以前に、何をやりたいかがわからない。そんな気持ちになることはありませんか?

人生での譲れない価値観。それは、信条、主義、哲学、思想、倫理、精神など、その人の奥底に横たわるものの見方や信念とも言えるでしょう。

参考:未来のなりたい自分と、今の自分の橋渡しをする「パーパス」とは?

この価値観と太いパイプでつながっていると、やりたいこと、それに向かって自分を信じてコツコツと積み重ねること。そういった力とつながることができると言われます。

ではどうやってそんな価値観とつながればいい?

ときあるごとに読み返す、世界3000万部のミリオンセラーのビジネス書、スティーブン・R・コヴィー氏の『7つの習慣-人格主義の回復』に答えがありました。

人生の終わりから考えればいいと言うのです。

心理学でも、こんな実験があります。大学一年生の生徒に30日後にキャンパスから遠く離れた場所に引っ越すと想像させます。その後30日間の行動を記録すると、想像しなかった生徒に比べて、幸福度が上がったそうです。

その理由は、残りの時間を最大限に活用しようとする意識が高まったせいではないかと考えられています。

7つの習慣-人格主義の回復』では、自分のお葬式をありありと思い描き、家族や仕事仲間、友達など参列した人たちに、自分のことやその人生について、どのように語って欲しいのか。自分がどんな人物だったのだと見て欲しかったのか。どんな貢献や功績を覚えていて欲しいのか。そして遺された彼らの人生にどんな影響を及ぼしたかったのか。

それを邪魔が入らず、一人になれる場所で空っぽにして、感じたことを書き留めることを勧めています。

ジャーナリングの方法:自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。

自分にとって本当に大切なものを知って、それを頭の中に植えつけて、そのイメージどおりになるように生活すれば、人生はまるで違ったものになるからと。

そこで考えられるのは、こんな問いです。

「人生から、あなたは何を体験することを求められているのでしょう?」

「この幸せな出来事、つらかった出来事は、人生をより幸せなものにするためにどう役立つのでしょう?」

「そして今日の”いま”という時間を、誰とどう過ごしたいのでしょう?」

たしかに両親との時間でも、あと何回笑いながら一緒にご飯が食べられるのかなと思うと、一食一食の時間がとても大切に感じられます。その味わいが当たり前のように感じられ、ありがたみを忘れた頃に父や母が体調を崩し、改めて大事にしたいなと思います。

参考:バシャールの宇宙の法則、嫌なことにぶつかってわかる「本当の私」という価値。

私たちは永遠の存在ですが、肉体という有限の中でつかの間の時間を生かされています。

だから、年老いて、病気になって、亡くなって、大切な人たちと別れる。仏教の愛別離苦の悲しみを誰もが体験します。そのような運命を例外なく全員共有するという事実は、とても残酷なことだと思います。

けれども、有限だからこそ触れられる”永遠”という体験がある。コントロールできないものに身を委ねることによって気づけるもの、豊かさがあるのだとも思うのです。