バシャールの宇宙の法則では、ワクワクに従って行動しろと言われますよね。とはいえ、自分らしい人生を歩み始めると、好きでないことに二度とぶつからないわけではありません。むしろ嫌なこと(=好きではない波動を持つ状況)にもっとたくさん出会うようになったと感じることも。それはなぜでしょうか? 嫌なことにぶつかってわかる「本当の私」と出会えるからです。決してあなたが間違っていたり、後退や停滞しているわけではありません。私たちが本質(=愛や喜び)に向かうプロセスなのです。
バシャールの宇宙の法則、嫌なことにぶつかってわかる「本当の私」という価値。
私たちは生まれて、幸せや喜びを求め、老いて病気になり、大切な人と別れ、亡くなります。どんなお金持ちでも権力者でも、老いも若きも、誰ひとり例外なく。だからこそ、命の時間は輝きを増すのではないでしょうか。
参考:父の再発。
バシャールの宇宙の法則では、この時間を大切に、仕事でもプライベートでもワクワクに従って行動しろと言います。
では、ワクワクってなんでしょう?
東京と長野のパン屋「ルヴァン」オーナーの田中幹夫さん。ルヴァンは、国産小麦にこだわり、添加物を入れず、自家培養発酵種のパンをつくり続けて37年のベーカリーです。
彼は、自分の仕事について考えるとき
パンそのものが目的ではないな、という気持ちが浮かんできた。
……パンは手段であって、
気持ちよさだとかやすらぎだとか、平和的なことを売っていく。
売っていくというか、パンを通じていろんなつながりを持ちたいというのが、
基本にあるんだなと思います。
と、西村佳哲さんが書かれた本『自分の仕事をつくる』のなかで語られています。
つまり、自分の内奥から「これをせずにはいられない」と湧いてきた想いを表現しているのです。これがワクワク。そして、その表現手段が「パン屋」だったということ。つまり職業の形態は手段や一つの現れであるに過ぎず、ワクワクの源や目的ではないのですね。
でも、自分の内奥とつながることや、それを子どものように素直に表現することは怖いものです。勇気を出してやってみても、周りの人たちに理解してもらえなかったり、うまくいかなかったりして、傷ついたり落ち込んだり、孤独になったりするかもしれません。覚悟だっていります。
自分の本質とつながろうとして行動した後に起きたそれらのうまくいかなささ。
バシャールは、それは「真実の自分(=ワクワクを体験する自分)」に向かっているという、ポジティブな現象だと言います。
参考:新しい世界に向かうときに迎える心の状態、ゲシュタルト崩壊とは?
なぜならそれは、「自分は、こう信じている」ということを、どこまで本当に信じられているのかをテストされているということだから。「覚悟できている?」と聞いてくれているんですね。
そして、まだ気づいていない「本当の自分」とのズレに気づかせようと、起きているのです。それらを経ながら本質である自分へと戻っていくことで、その後、もっとも良いタイミングで望む現実へと移行するのです。
では、「本当の自分」とのズレとはどういうことでしょうか?
それは内奥からふつふつと湧く「想い」からズレているということ。自分という存在を使って、限りある時間でどんな価値を世の中と体験したいのかという想いからズレているということです。
そんな純粋なエネルギーで生きようとしたとき、「変わろうとしている自分」と「変わらないでいてほしい相手」との間に溝ができることは、とても寂しく悲しいことです。
それでも、そのことはポジティブなんだとバシャールは言います。
その理由は、相手に「本当のあなた」を知る機会を贈っていることになる。そもそも「本当の自分」ではない限り、そこには「関係」がないからと。
参考:嫌いな自分を赦せば、愛が叶う。投影を外し、人間関係のモヤモヤを一掃する心理学。
私たちは、宇宙の法則や引き寄せの法則について思うとき、望む現実とは目に見えた成功や完璧な幸せをもたらしてくれるのだと考えます。
それはもちろんある意味、その通りです。
けれどもそれは、私たちが「考える」成功や幸せとは少し異なります。
参考:マガジンハウス社員からホームレス編集者へ。 アメリカの禅センターで体験したお金を交わさない豊かな暮らし。 交通事故、顔面マヒで入院し気づいた私のお金のブロックを解除する(後編)
バシャールは、こう言います。
自分が本当に変わったかどうかを教えてくれるのは、
自分のまわりが変わったかどうかではありません。
次に同じ出来事が起きたときの、自分の反応でわかるのです。
―『未来は、えらべる!』より
宇宙の法則では、私たちはどんどん本当の自分に戻ることで、
私たちが「感じる」成功や幸せをもたらしてくれるのです。