ハイヤーセルフとは、より賢明で愛にあふれた高い次元の私たち自身のこと。ハイヤーセルフの私たちは、問題を解決したり、スムーズに願望実現する方法を知っています。そんなハイヤーセルフとつながる場所、量子物理学の専門家が説くゼロポイントフィールドとはなにか。どうすればアクセスできるのか。お話ししたいと思います。
目次
ハイヤーセルフとは?
ハイヤーセルフ (Higher Self)とは、より高い次元の意識状態にある私たち自身のこと。
意識という言葉がわかりにくければ、心の状態と言い換えていただいてもいいです。
私たちには、日常生活を送る物理的な自分と、高次元の自分(ハイヤーセルフ)という二つの側面(意識状態)があります。
直観(直感)やひらめきは、物理的な自分がハイヤーセルフとつながっているサインのひとつです。
ハイヤーセルフは、物理的な私たちに霊的なガイダンスを与えて、魂の成長や進化に関わる存在。
そこでハイヤーセルフのことを、魂の自分(霊的なアイデンティティ)ととらえる方もいます。
ハイヤーセルフを魂の一部と考えることもできますし、万物の摂理とつながっている自分の状態ともいえます。
【参考】ハイヤーセルフと繋がる方法とは? あなたの問題や不安がみるみる解決する自分を超える答えの受け取り方
二つの自分を行き来する私たち
では、私たちはどう二つの自分を行き来しているのか。
日常生活に焦点を当てるとき、私たちは、五感を通じて物理的な世界にアクセスします。
そこで得た感覚(経験)を、これまで学んだ常識や過去の経験からなる枠を通して「こういうものだ」と認識します。
それが物理的な自分を通じた世界です。
物理的な自分のことは、心理学用語を用いて、エゴの自分と言い換える方もいます。
一方でハイヤーセルフとつながるとき、私たちは、エゴの自分が設定した物理的な理解の枠組みを超えています。
たとえば、直観(直感)やひらめきです。
それは、私たちの本質と太いパイプでつながっている状態のひとつです。
この後で、説明するアーティスト ポールマッカートニーの作曲法などは、物理的な自分を媒介としながらハイヤーセルフとつながっている状態です。
この状態は、物理的な「私」という枠組みから外れているので、「私」のコントロール(自我・エゴ)が薄れた状態でもあります。
日本語でいう「委ねの境地」、英語でいう「サレンダー(surrender)」です。
大いなるものに身を委ねている状態です。
【参考】手放せば入ってくる宇宙の法則。なぜ余計なものを無くせば求めるものが手に入る?
それが我欲、私心のない様子となれば、「無心」「無我の境地」と呼ばれたりもします。
その状態にあるとき、私たちは本来の自分(魂の中心)に戻っていますが、自我のコントロールから外れているので、いつもの私ではない感覚がするかもしれません。
怖い感じもするでしょう。
エゴの私は、我を失ってしまうと恐怖し、ハイヤーセルフとの接点を遮断し、物理的な自分に戻ろうとするかもしれません。
それは必ずしも悪いことでもありません。
というのも、私たちは物質的な世界に人間として生きる側面もあるので、物理次元的な判断が必要なこと(=グラウンディング)もあります。
そもそも霊的な存在だった私たちが、あえて人間として物質世界に生きているのは、おいしいものを食べたり、美しい景色を見たり。
あるいは、「痛み」や「苦しみ」とはこういう感覚なんだと、五感を通じた経験をしたかったからです。
だから、どちらの自分にも良い悪いはなくて、どちらも私。
私たちは、物理的な私と、ハイヤーセルフの私を、行き来しているのです。
つまり、あなたも私にも、賢明な愛の存在が必ずついている。というかそれは私たちのひとつの表れでもある。
物理的な私と、ハイヤーセルフの私、どちらも大切な私なのです。
どちらかを無くして生きることは、物理次元に生きる私たちの本意ではありません。
とはいえ、人生の指針が欲しいときってありますよね。
右か左、どちらを選べばいいかわからない。
たくさんの壁があって前に進めないときがあるんです。
そんなとき、ハイヤーセルフとつながることは、とても助けになります。
ハイヤーセルフとつながるとは、ハイヤーセルフの視点を持つということです。
その視点からは空から大迷路を見下ろすように、「こっちだよ」とゴールへの道がすべて見えているんですね。
ではなぜよく聞こえないのか。
なぜ常にその声が聞こえていないのか。
そもそも、普段のハイヤーセルフの声はかすかなもの。
その理由は、私たち自身が、自ら体験して、気づくことを重視しているからです。
「こっちにしなさい」と私たちに強いるのではなく、無条件の愛のまなざしで、私たち自身の選択を見守っているんですね。
しかし、私たちがあまりにも魂が設定した道から外れる選択をした場合、ハイヤーセルフからのストップがかかります。
このときの声は大きいです。
たとえば、突然物事がうまく進まなくなったり、別れがあったり、病気をしたり。
一見とても困ることや悲しいものごとである場合も多いです。
けれども振り返れば「それでよかった」(「これでしか当時の私を止められなかった」)と思えるような強制終了なんですね。
【私の強制終了体験】交通事故、顔面マヒで入院し気づいた私のお金のブロックを解除する
つまり、ハイヤーセルフは私たちを24時間365日、愛し見守ってくれる存在。
ハイヤーセルフがいない人は、誰ひとりいません。
そこでどんなに誰からも求められず孤独に思えても、あなたは決してひとりではないのです。
ハイヤーセルフとつながりやすい場所がある
では、強制終了がやってくる前に、ハイヤーセルフの声を聞くことはできないのか。
ハイヤーセルフ、つまり賢明な自分とつながりやすい場所があり、それはゼロポイントフィールドと呼ばれる場所だと提唱するのが、量子物理学の専門家である田坂広志さんです。
ゼロポイントフィールド(Zero Point Field)とは、最先端の物理学とスピリチュアル哲学の交差点として注目される概念のひとつでもあります。
ゼロポイントフィールド仮説とは?
田坂さんが説明するのは、ゼロポイントフィールド仮説です。
その内容とは、
この宇宙に普遍的に存在する『量子真空』の中に『ゼロ・ポイント・フィールド』と呼ばれる場があり、この場に、この宇宙すべての出来事のすべての情報が『記録』されているという仮説である。
ー田坂広志『直観を磨く 深く考える七つの技法』より
アカシックレコードに似た考え方ですよね。
アカシックレコードとは、宇宙の情報が蓄積されるとする「エーテル(霊的エネルギー)の書庫」。
あらゆる出来事や知識が記録され、アクセスすれば、過去・現在・未来の情報が得られると信じられています。
引き寄せの法則では、このすべての創造と愛のエネルギーの渦をヴォルテックスと呼びます。
ヴォルテックスとつながると、望む願望も現実化しやすいとか。
【参考】多次元に生きる。目に見えない私たちの体、エーテル体、アストラル体、コーザル体とは
ゼロポイントフィールドから生まれた名曲
さて、そんな宇宙の情報をダウンロードして誕生したのでは?というのがアーティストのポール・マッカートニーの名曲たちです。
彼は名曲たちの誕生秘話をこのように語ります。
●『HEY JUDE』は、車の運転中にふとメロディが降りてきて、持っていたテープレコーダーで急いで録音して誕生した。
●有名なビートルズの曲『Yesterday』のメロディも、夢の中で浮かび上がった。
この話から、名曲たちは彼自身が創作したというより、ミディアム(霊媒)のようになって、ゼロポイントフィールド、つまり宇宙の情報書庫からダウンロードして生まれたようにも聞こえます。
直観とつながりやすい脳の状態、3B
ポール・マッカートニーが名曲を生んだ場所は、車の運転中と、夢の中です。
これは古くから言われる直観とつながりやすい脳の状態を指す「3B」の2つです。
3Bとは、Bed (ベッド/寝る)、Bath(風呂)、Bus(バス/散歩などの移動中) の頭文字です。
ゲシュタルト心理学の創始者のひとり、ヴォルフガング・ケーラー博士もまた、過去の偉大な発見は、3Bの環境でなされたと述べています。
この状態はリラックスし、心地よい状態であり、創造性や直感が高まるとされます。
深い呼吸や体のリラックスを通じて、脳がストレス(自我の枠組み)から解放され、クリエイティブなアイデアや洞察が生まれやすくなるんですね。
心に余裕があるときのほうが、ふっと良い答えをダウンロードしやすいことは昔から言われてきたことです。
ご自身の経験からも「そうだ」と思うことはありませんか?
天才物理学者リサ・ランドール博士もまた、アインシュタイン博士も思いつかなかった5次元の方程式を散歩中にひらめいたとか。
考えて考えて考え抜いた末に、ふっとそれを止めてリラックスしたときに、ハイヤーセルフとつながれるんですね。
いい気分でいると、良い情報とつながれる
田坂さんもまた、心が癒された状態の時、もう一人の賢明な自分が現れると語っています。
そして天才と呼ばれる人たちは、すべてを自分でやっているという感覚ではなく、
「自分は大いなる何かに導かれている」や「自分は大いなる何かと繋がっている」という感覚を持ち、「必要な叡智は、大いなる何かから降りている」という感覚を持っている
ー田坂広志『直観を磨く 深く考える七つの技法』より
とおっしゃいます。
自然に触れたり、お気に入りのドリンクを飲んだり、肩の力をちょっと抜いて。
全部、自分でやろうとしなくてもいいんです。
あなたは、じゅうぶん頑張っています。
ハイヤーセルフ、そしてあなたの命の源とつながるような、温かく優しい1日をお過ごしください。
最後までお読みくださりありがとうございました。